第6話 今宵、俺が守る

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「――濃、おとなしく寝てくれぬか」 「嫌です! 女の体が穢れ多いというならば、その女の体から生まれた男はどうなるのです? 月の穢れがなければ、女は子を産めませぬ 月の穢れを、縁起の悪いという男の論理は成り立ちませぬ! それに、信長様は籠城をお決めになった 明日には家臣たちは城下の家から、この城に住むことになる 最後の女房との別れ、と みな、女を抱いているでしょうに! ご自分だけは撃ってでる策を知っているから 根拠のない愚かな迷信を信じ 血の穢れのある女を近づけぬとは、 なんと人でなしの主君でしょうか!」
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