第8話 許婚

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「ふん、心配かけてみればよいのだ、濃姫様 あのように次から次に側室を連れてくる男に!」 「影… 武家と武家の縁を結び、争いを鎮めるためなのですよ…」 「濃姫様はものわかりがよすぎる」 わたしはひとつため息をついた ものわかりがよい女など、なれるものならそうなりたい なれぬからこんなに苦しんでいるというのにーー 「――それより、斎藤利三殿は今も浪人か?」 わたしは話を替えたくて、影に尋ねた
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