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「決勝戦はお互いに手負いになってしまったね。タツオ、その小指、応急処置をしておこう。ぼくは決勝戦の試合開始時間を遅くするように、審判に頼んでくる。向こうにもありがたいはずだ。カザンは反対しないよ」  カザンもジョージの第3の発勁(はっけい)で、内容は不明だが深刻なダメージを受けているようだ。次はいよいよすべてを賭けた優勝決定戦だった。タツオは青畳の海を静かに渡り、クニとふたり医務室へと向かった。
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