第二章

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少しして、沖田さんの寝息が聞こえてくる。 つかれてたのかな…。 私が皆さんと話している時、ずっと隅で見守ってくれてくれていたから。 隊務と稽古で忙しいのに、その上私のお世話までしてくれている。 疲れも、溜まっていたんだろう。 いつにも増して、沖田さんの眠りは深いように思えた。 私も…寝よう。 明日はまた、きっと…… 目を閉じた。 その刹那、 物音一つ立てずに、誰かが私の部屋に入るのを肌で感じた。 ーー誰、なに…っ 「……アンタか」 暗闇の中で、微かに聞こえた。 男とも、女とも判別できない、不思議な声色。 ただでさえ動かない身体が、一層に強張る。 ーー沖田さんっ 何かあった時にと、用意してくれた鈴。 手の届く場所にと、置いてくれていた。 私は、何処にいるかも分からない相手に気を張りながら、ゆっくりと手探りで鈴を探す。
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