第1章 初めまして。

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日差しがベットに降り注ぎ、自分だけの重みを支えるには いささか、不釣り合いなキングサイズのベット。 1940mm×1950mmの大きなベットから目覚めたての体を伸ばしながら起き上った。 「ふわぁ~っ、今日も頑張るかぁ。」 両の手を天井に向け体をグンと伸ばして、ベットを這って、クローゼットの前へ行くと 半分しか開かない扉。 そこから、数点並んでいる服を取り出し、着替えると 今日の始まりだ。 私の名前は桑本水希(クワモト ミズキ)25歳。 160センチの標準型体型に、黒髪、ショートヘアの極普通の人。 但し!大学の研究室で、生物学教授(これが噂の父上である)の手伝いをしている。 言葉使いが荒いのは、父譲り? バナナ好きで、よく食べてるが、それ以外は普通のそこら辺に転がってるOLと 何ら変わりはない。父のコネで現在の職に居るように思われがちだが ちゃんと、受験して入学したし、父以外の人間にこの仕事の推薦を貰っているから 個人的には、父のコネとは思っていない。 そんな私のドタバタ生活と、変わった家族に付いて紹介したいと思う。 と言うのも…今日学校へ行ったら、紹介文を書かなくてはならないんだよね。 なんだか、理由を助手の子が言ってたけど。 なんだっけか? まぁ、そんな訳で仕事場へ向かうまでに紹介をしたいと思う。 父 桑本源蔵(クワモトゲンゾウ)49歳 もうすぐ50になるのを心底嫌がっている、そこら辺のオッサン生物学教授 白髪が混じっているが、今は日本にいない為紹介しようが無い…と言うか解らない。 毎年送られてくる写真で、判断するしかない。 私が15の年にアメリカ北東部ニューイングランド州の ニューハンプシャーと言う場所に動物の生態を調べに行ったまま… 姿を見せず、やっと帰国したと思ったら、突拍子もない話を持って帰って来た…。 私が18の年に帰ってきて、いきなり入籍させられたんだよね。 勝手に申し込まれた為婚姻の事実を知らなかったんだけど。 それ以降成人式の時に一度戻って、翌日には旅立った。 そんないい加減でなおかつ浮遊人間。 母は、桑本百合(クワモト ユリ)46歳で永遠の20歳だと未だに言う ちょっと不思議なおかぁさま。 背は小さく150無いだろう?と思えるが、自称は151センチだそうだ。 ゆるゆるな母で、お嬢様丸出し。けれど母の実家は私の訪問履歴の中にはない。 なので何かあるのかもしれないが解らない…。
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