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純奈を家に送った後、良夜は再び電車に乗り込み、学校のある駅へと戻って行った。
良夜が今住んでいる家は、学校から自転車で30分。
純奈の住んでる場所とは全然違う。
ちなみに、純奈の家は、学校最寄りの駅から電車で15分、駅から家まで徒歩15分だ。
すっかり辺りは暗くなり、時計は19時を回っていた。
学校周辺は、多少栄えているが、自転車をしばらくこぐと住宅が並ぶだけになり、20分も走ると畑が増えてきて、家も減ってくる。
良夜の家に着く頃には、周辺の家はまばらで、自然の方が多くなってくるのだ。
家は平屋で和風の豪邸。立派な門と広い庭。裏には山がそびえ立つ。
「…ただいま。」
「おー、良夜。お帰り。今日は遅かったじゃないか。」
良夜を出迎えたのは、父方の祖父だった。
「ばあさんも夕飯準備して待っとったよ。」
「ありがとう。お腹空いた。」
良夜は親と離れて、祖父母と共に暮らしていたのだ。
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