第1章

2/2
前へ
/2ページ
次へ
そして、康太は指示された自分の席に座った。 (よし、これから僕の高校生活が始まる。高校デビューだ!) と康太は意気込んだ! しかし、そんな康太の意気込みは空しく、康太の高校生活はしめやかに開かれた。決して、華やかでなかった。 康太の隣の席は、やはり圭佑が座っていた。 「おい、お前見ただろ?入学式で倒れた子の顔。あれ、吉田怜子だよな!」 圭佑は情報が早く、康太はよく知っているなと思った。 「彼女、美人なんだけど、貧血気味でよく倒れるらしいぞ!でも、成績はよく、トップ成績でこの学校に入ってきたらしい…」 圭佑の情報網は凄く、康太は感心していた。 「圭佑君はよく知っているね!凄いや!どうしてそんなに知っているの?」 「当たり前だろ!今の時代、このゾンビ社会じゃ情報をいち早く仕入れることが生命線だろ!?そんなのゾンビじゃ常識じゃないか!」 と圭佑に言われて、そんなものかなと別段気を悪くしたわけでもない、康太だった。 それより、怜子は大丈夫かな?と心配する康太であった。 そんな気の優しい康太はゾンビであったが、両親が人間とゾンビの両方から生まれていたので、父親のゾンビと母親の人間から生まれていた。 だから、子供の頃から、康太は人間かゾンビかどっちなんだろう?と思いながら生きてきた。 半分人間で半分ゾンビの自分はきっと、特別な存在なんだろうと思っていた。 しかし、小学校に入った頃、それが原因でいじめられたりしていた。 そんな経験を持つ康太だったから、ゾンビ学園に入って、この学校はいい学校だと改めて思った。 そんな校長先生の話の長い、校長先生に感謝した! そして、怜子が教室に戻ってきた。 どうやら、無事らしく少し、康太は安心した! (よかった!怜子無事らしいぞ!安心した) 心の中で、康太はそんなことを思っていた。 それがこの先、長く続くゾンビ学園での生活の怜子との出会いであった、康太であった! それから、担任の戸田先生が入ってきた! 「はい!みんな静かに!じゃあ、今から出席を取りますので、呼ばれたら返事と手を挙げて下さい!」 そして、康太の名前が呼ばれた! 「中川・D・康太君」 「はい!」 と言って、康太は手を挙げて、返事をした!
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加