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そして、康太は指示された自分の席に座った。
(よし、これから僕の高校生活が始まる。高校デビューだ!)
と康太は意気込んだ!
しかし、そんな康太の意気込みは空しく、康太の高校生活はしめやかに開かれた。決して、華やかでなかった。
康太の隣の席は、やはり圭佑が座っていた。
「おい、お前見ただろ?入学式で倒れた子の顔。あれ、吉田怜子だよな!」
圭佑は情報が早く、康太はよく知っているなと思った。
「彼女、美人なんだけど、貧血気味でよく倒れるらしいぞ!でも、成績はよく、トップ成績でこの学校に入ってきたらしい…」
圭佑の情報網は凄く、康太は感心していた。
「圭佑君はよく知っているね!凄いや!どうしてそんなに知っているの?」
「当たり前だろ!今の時代、このゾンビ社会じゃ情報をいち早く仕入れることが生命線だろ!?そんなのゾンビじゃ常識じゃないか!」
と圭佑に言われて、そんなものかなと別段気を悪くしたわけでもない、康太だった。
それより、怜子は大丈夫かな?と心配する康太であった。
そんな気の優しい康太はゾンビであったが、両親が人間とゾンビの両方から生まれていたので、父親のゾンビと母親の人間から生まれていた。
だから、子供の頃から、康太は人間かゾンビかどっちなんだろう?と思いながら生きてきた。
半分人間で半分ゾンビの自分はきっと、特別な存在なんだろうと思っていた。
しかし、小学校に入った頃、それが原因でいじめられたりしていた。
そんな経験を持つ康太だったから、ゾンビ学園に入って、この学校はいい学校だと改めて思った。
そんな校長先生の話の長い、校長先生に感謝した!
そして、怜子が教室に戻ってきた。
どうやら、無事らしく少し、康太は安心した!
(よかった!怜子無事らしいぞ!安心した)
心の中で、康太はそんなことを思っていた。
それがこの先、長く続くゾンビ学園での生活の怜子との出会いであった、康太であった!
それから、担任の戸田先生が入ってきた!
「はい!みんな静かに!じゃあ、今から出席を取りますので、呼ばれたら返事と手を挙げて下さい!」
そして、康太の名前が呼ばれた!
「中川・D・康太君」
「はい!」
と言って、康太は手を挙げて、返事をした!
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