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『・・・まぁ、いい。お前、父親の事をどこまで知っている?』
寮に帰ってきてから、ツーブロックの発したこの質問が、ずっと歯に挟まった食べカスのように残っていて、具合が悪い。
父親・・・これはツーブロックがわざわざ親父の名前をだしたことから、桐島晴人で間違いない。何故、やつが親父を知っているのか。親父の何を知りたがっているのか。何の接点があるのか。
あー、モヤモヤする。
誰かこの食べかすを排除する為の爪楊枝を用意してくれ。
「ん?、・・どわーっ!!!」
珍しく無い脳みそを使って考え事をしていた為に、目の前が大変な事になっていた。
屋台十八番を部屋のキッチンで調理していたんだが、いつのまにかお湯が沸騰して、吹きこぼれた。
「やべっ、あちっ、オーマイゴッド!」
慌てて、ガスのスイッチを切り、布巾で溢れた周辺を拭き取りながら、用意していたどんぶりにラーメンを移し替える。
ブルジョワなこの学校じゃぁ、インスタントラーメンを売っていない。確かに、この学校の食べ物はうまいが、やっぱり慣れ親しんだ、カップラーメンや、マック、吉牛、ガストの味が恋しい。
まぁ、さすがに店に行く事は出来ないので、大量のインスタントラーメンを先に送っていた荷物と一緒に寮に持ち込んだのだ。
せっかくの貴重なソウルフードが、台無しだ。心なしか、ちょっぴり伸びている気がする。
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