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「キャー!!誰かー。襲われるー」
俺は咄嗟に大声を上げた。のっぽの平手が飛んできそうだったので。
「はぁ!!?」
突然だした大声に勢いを削がれ、平手は飛んでこなかった。
周りにいた数人は俺の大声に一斉にこちらに振り返っている。
「くそっ」
舌打ちしながらノッポとデブは俺を睨みながら、離れて行った。
「あの・・・」
「あ、わりー。わりー」
腕を掴んだままだったのを忘れていた。佐藤○よ・・・じゃない、倉橋くんに声をかけられ、慌てて手を離す。
「えっと、ありがとう?。助けてくれたんだよね」
倉橋くんは戸惑いがちに首をかしげ俺を見上げた。
うん、可愛い。これはひょっとして、やむを得ない事情を抱えた女子がこの男子校にやってきたイケパラ的な何かだろ。
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