第1章

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「まぁ、ようするに同性愛の割合が多いってことだよ。こんな山奥に男子しかいないし。僕みたいな女の子になりたい男子はちやほやされるから、イジメ自体は少ないよ。だから、わざとこの学校に転校してくるのも多い。半分ぐらいは同性も恋愛対象、恋愛対象ではなくてもこの環境に抵抗がないかな」 「・・・・あぁ」  なるほど。そういや、昨日その告白シーンにぶち当たったもんな。これからもそういう機会があるということか。 「で、そのことが俺とお前に何の関係がある?」 「だからぁ、僕は恋愛対象にされることが多くて友達に発展することが無いってこと」 「いやいや、その女子になりたい男子がそこそこいるんだろ?」 「なんでかなー、そういう子から呪いの手紙はくることはあっても友達になれないんだよね」  呪いの手紙って恐ろしいわ。何でもないかのように話す倉橋も恐ろしい。 「まぁ、お前完成度高いからな」 「えっ、整形とかしてないよっ」  目をまん丸にしてこちらを見つめてくる倉橋は、やはりそこらの女より可愛らしい。   「そんなお前と一緒にいたら、俺は毎回メガネブスって言われる羽目になるんだろ」  食べ終わった食器をまとめて俺は立ち上がった。 「あれは、高野が変なキャラクターでいじるから」 「あんなでけー奴に喧嘩で勝てねーわ」 食器を持って行こうとしたとき、食堂内が急にざわつきだした。
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