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その中には寮と、学校、施設が併設されているが、そのどれも煌びやかだという話だ。
今、その門を俺は潜ろうとしている。
「えっと、確かこのボタンを押すんだっけか」
門の手前にある機械のボタンを押す。
『私立秋山学院です。ご要件をお伺いいたします』
綺麗な女の人の声がスピーカーから流れた。
「あー、今日から通います高野(たかの)といいます」
花粉症で鼻声になっている上にマスクをしているので、話しづらい。
『かしこまりました。事前にお渡ししていました認証カードを右側に挿入お願いいたします』
金持ちが多いせいかセキュリティが面倒くせぇ。
だが、これを通さなければ中には入れない。
生徒手帳に挟んであったカードを取り出し、言われた通り入れる。
しばらくお待ち下さいと液晶パネルに表示が出て、3分後に門が重い腰を上げた。
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