第2章

2/47
前へ
/340ページ
次へ
「生徒会は特別な存在なんだよ」  目を輝かせながら、倉橋は言った。  6時間目の英語は教師の都合により、自習となった。その為、私語をする生徒が多く、通常の授業より教室内はざわついている。    一番前の席の倉橋は、わざわざ俺の前の席を変わってもらい、喜々として話しかけてくる。 「まずー、生徒会長の山中忠信さんは、とにかく男にモテる」 「それはご愁傷様だな」 「あ、今恋愛の方で考えたでしょ?。違うよ、なんていうかな、体育会系の男子が憧れを持つようなモテかたなんだよね。もちろん恋愛の意味で好きな人も多いけど。確か、お祖父さんが元首相なんだよ。コネクションを持ちたいっていう人も多いかもね。その次が・・・」 「その話、俺に全く関係なくないか?」 「あるよ!、覚えておいて損はないよ」 「なんでだよ」 「だって、この学校、学生のイベントは全部生徒会が仕切ってるから、お近づきになれたらいろんな事優遇してもらえるかも。もし好印象持たれたら卒業後も就職とかで有利に働くかもだよ!」 「お前、見かけによらずゲスいな」
/340ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1811人が本棚に入れています
本棚に追加