第2章

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「ねぇ、何で副生徒会長知ってたの?、高野、外部な上に、入学式来れなかったんでしょ?この学校の事全然知らないみたいだし気になる」 「いや、別に大したことじゃねーし。ただ、あいつが告られてるところに出くわしただけで」  うん、きっとあれは大したことではなかった。 「へー、告白って勇気あるなぁ」 「別に珍しくないんだろ?、この学校だったら」 なんせ、学校の半分は同性が恋愛対象らしいからな。 「生徒会長のファンは体育会系のりの人たちが多いけど、副生徒会長は女子っぽい男子のファンが多いから制裁も凄いらしいよ」 「なるほど」  余計近づきたくないわ。 「会長も副会長も今2年生で、異例の1年生からやってるんだよ。毎年9月に代替わりがあるんだけど、前の生徒会長が2年生の生徒をすっ飛ばして1年生を指名しちゃったんだよね。でも、誰も異論はなかったようだけど」 「ちょっと待て、指名制なのか?」 「生徒会は現職生徒会長の指名だよ。よっぽどの事がない限りは断れない」  俺には関係ないがやはり恐ろしい学校だ。  そんな倉橋による生徒会講義を聞いていたら、6時間目の終了のチャイムが鳴った。  その後は担任の沖がSHRを済ませ、各々部活や寮に帰り始める。倉橋は聞いてもいないのに園芸部だから、と俺に断りを入れて教室を出ていった。
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