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俺も帰ろうと立ち上がった時、沖が俺の名前を呼んだ。
振り返ると、ダンボール箱を抱えた沖が立っていた。
嫌な予感がする。
「お断りします」
「まだ、何も言ってないぞ」
先手を打って断ったが、通じなかった。
「高野、部活入ってないんだろ?。忙しい先生の代わりにこのダンボールを視聴覚室まで持って行ってくれないか」
「断りましたよ」
「まぁまぁ、そう言うなよ。今度、ジュースでもおごってやる」
そう言って強引にダンボール箱を預けてきた。ダンボール箱を落とす勇気がない俺はつい受け取ってしまう。
「レッドブルのでかいの3本ぐらいおごって下さい」
「おいおい、翼が何個はえるんだ」
「あ、CM見てるんですね」
「最近やたら入ってるからな。あんまり飲み過ぎると鼻血出すから、1本にしておけ」
じゃぁ頼んだぞ、とくだらない会話を打ち切って沖は先に教室を後にした。
なんてこった。面倒ごとを押し付けられた。
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