第2章

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「佐倉、何でも知ってんだな」 「・・・この学校受ける時からある程度はな。噂も結構あったし。予備知識は必要だろ」  すいません。予備知識皆無で。 「あとは・・・俺にも変な組織が出来ちまった」 「は?」 「生徒会にいるようなやつらだよ」 「・・・ファンクラブ的な親衛隊の事か?」  恐る恐る聞いてみると否定はしなかった。まじか。 「つくづくすげーな。うん、なんとなくわかる気はすっけど」  佐倉の容姿と頭の良さは家柄を差し引いても憧れの対象になる気がする。 「そういうことだよ。平穏無事に過ごしたいならそのマスクとメガネはつけといた方がいいんじゃねーか」 「今の所外す予定はねーしな」  世の中、変わった世界もあるもんだ。  関心していると、食べ終わったどんぶりを佐倉が片付けてくれ、「じゃぁな」と自室へ消えた。  最後に挨拶してくれるなんて、出会った日に想像ができただろうか。  親密度がレベル2になった。
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