第2章

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「何やってんだよ」  明らかに食堂でのことだとわかる。 「俺は何もやってねーよ」  ただ、巻き込まれているだけだ。 「この間は告白現場にただ居合わせただけだって言ってなかったっけ?」  佐倉の呆れた視線に俺は項垂れた。 「嘘は言ってないですよ?。ただ・・・」 「まだあったのか」 「気になるからマスク取れって言われて、拒否したけど強引に取られたんだよ」 「何だそれ?」 「知らねーよ」 「顔見られたのか?」 「いや、メガネはそのままだから。ただ、マスク取られた時、俺花粉症だからさ、庭園?みたいなことろだったし花粉がやばくて・・・」  佐倉は無言で続きを促す。 「思わずくしゃみしちまって、唾とか鼻水ぶっかけちゃった」  もうどうしようもなくて、てへっ、やっちゃった☆という顔で佐倉を見上げる。  いや、佐倉の顔の仏頂面が怖いわー。 「あー、想像しただけで俺でもぶん殴りたくなるな」  もちろん、佐倉が鼻水ぶっかけられたら、ってことですよね。わかります。
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