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「気づいていないのは当人だけだな。まぁ、素直に認めてくれてありがたいよ。その頼みなんだが、生徒会としては佐倉智充を生徒会の一員として迎え入れたい」
「・・・へー」
佐倉が生徒会。簡単に想像出来て、佐倉なら誰しもが納得のいく生徒会役員になりそうだ。
だが・・・。
「それと俺が何の関係があるんですか？」
全くもって関係無い。
「既に佐倉智充には生徒会に入る前の補佐のお願いを打診しているんだが、いい返事をもらえない。そこで高野にも説得をお願いしたいんだ」
「生徒会長の指名で何とかなるんじゃないんですか？。指名されたら断れないと聞きましたけど」
「・・・確かにそういう噂もあるらしいが、生徒会長にそんな権限はないよ。強制しても、本人にその意思がなければ、生徒会はまとまらない。何しろ、指名した生徒会長が卒業した後、きちんと生徒会を運営してもらわないと困るからね」
倉橋から聞いた雰囲気と全く違って、生徒会自体はまともなようだ。異質なのはその周りにいるファンクラブのほうか。
「俺が説得したってそんな効果はないですよ」
「この学校の生徒に認められる存在でなければ生徒会は務まらない。そんな人物は限られている。是非とも佐倉智充には生徒会に欲しい人材なんだよ。その為なら可能性がゼロでない限り努力するのは当然だろう？」
努力するのはお前じゃないがな。
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