第1章

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 あいつの言うことそのまま信じた俺が馬鹿だった。  健は元財閥の血を引き、かなりの金持ちだ。そんな奴といきなり再婚したお袋も謎だが。  そんなやつが普通の高校に通っているわけがない。  それに引換、ずっと貧乏で暮らしてきて、10円だってもったいないと思う俺が健が通った学校に馴染めるわけがない。  思い出したら腹がたってきた。    が、ふと気づく。あれ、見取り図に十字路なんてあったか?。  考え事をしていたので、いつのまにか見取り図を無視して歩いてきたらしい。  うお、迷子になった。  まじか。  無駄に広くて、人が全然歩いていないから誰かに聞くこともできねー。  無駄に木々も生い茂っていて、同じ景色にしか見えん。  見取り図も簡易すぎてわかんねー。  ・・・・とりあえず、初心にかえって戻ってみる?
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