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北村は高野に興味を抱いている。
だから高野に生徒会の連中と付き合いを持って欲しくは無かった。
高野がメガネとマスクをとって素顔を晒せば、より一層北村や浅見の興味は高野へ向かう。
その忠告も殆ど無意味だったようだが。
「俺より浅見の方が気にいっているようだけどね」
口元の笑みを絶やさず、北村は答える。
「何がそんなに気にいってるんだ?」
「さぁ、何だろうね。面白い存在ではあるけど」
はっきりした答えはないが、北村本人もその理由を断定できずにいるのかもしれない。
「あまり、高野を困らせないでくれ」
「保護者気取りは関心しないね。決めるのは彼だ」
「保護者、か。俺はお前を信用している」
山中の言葉に北村は苦笑いをし、起動したパソコンへ視線を移した。
きっと北村は否定しても高野に惹かれるだろう。
高野はある種の人間を強く惹きつける。孤独を抱える人間を。

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