第7章

7/14
前へ
/340ページ
次へ
 北村は高野に興味を抱いている。  だから高野に生徒会の連中と付き合いを持って欲しくは無かった。  高野がメガネとマスクをとって素顔を晒せば、より一層北村や浅見の興味は高野へ向かう。  その忠告も殆ど無意味だったようだが。 「俺より浅見の方が気にいっているようだけどね」  口元の笑みを絶やさず、北村は答える。 「何がそんなに気にいってるんだ?」 「さぁ、何だろうね。面白い存在ではあるけど」  はっきりした答えはないが、北村本人もその理由を断定できずにいるのかもしれない。 「あまり、高野を困らせないでくれ」 「保護者気取りは関心しないね。決めるのは彼だ」 「保護者、か。俺はお前を信用している」  山中の言葉に北村は苦笑いをし、起動したパソコンへ視線を移した。  きっと北村は否定しても高野に惹かれるだろう。  高野はある種の人間を強く惹きつける。孤独を抱える人間を。

最初のコメントを投稿しよう!

1828人が本棚に入れています
本棚に追加
広告非表示!エブリスタEXはこちら>>