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3人それぞれ、怒りだったり、困惑だったり、いろいろな表情を見せているけれど、その目に浮かぶのは疑いだ。
「…………」
とにかく……守護魔法の効果がなくなるまで、僕たちは顔を合わせない方がいいらしいね。多分、互いにいい気分じゃないだろうから」
「あ……」
「とにかく、君が元気になって良かったよ。君が僕のために作ってくれる手料理が無いのは残念だったからね」
いつものような甘い調子で囁くフロリアだけど、目だけが笑っていなかった。
昨日の夜、結局みんなと変な雰囲気になったし、一緒に御夕飯も食べられなかった。だから、今日はちゃんと誤解を解かないとね。
「ただいま~。ロイ、ユーゴ~、お買い物行くわよ~。今日はなんでも好きな物3個買ってあげるわよ」
あれ? 反応がないわ。
「変ね? 庭にもいなかったし……二人でどっかに出かけちゃったのかしら?」
「フロリア、今日のお買い物だけど一緒に行ってくれない」
あら、反応がないわ? 変ね……この時間なら、まだ寝てる頃かと思ったんだけど。
「入るわよ? あれ……いない……。 おかしいわよね……ロイやユーゴはともかく、フロリアまでいないなんて」
特に、毎日の食料品の買い出しには誰かが一緒に行ってくれる約束したはず……誰か一人は残っていてくれるはずなんだけど。
「仕方ないから今日はうちにあるものですませちゃうべきかしら……えっと確かパスタが結構あったはず……あれ?」
戸棚を開けると、びっくりするほど中が空っぽだった。
パスタなどの麺類はもとより、缶詰やレトルトも無くなってるし、クッキーの缶や飴玉なんかのお菓子類も無い。
「な、なんで?」
冷蔵庫の中も開けるけど、中にあるのは調味料だけ。玉子やバター、お菓子用の香り付けブランデーでさえない。
「どういう事……まさか……魔界に帰ったとか?」
でもそれなら食料品が無くなっているのはおかしいわ。
「はっ……まさか……家出!?」
「フロリア~、ユーゴ~、ロイ~」
とりあえず、近所にはいないみたいね。
「フロリア~、ユーゴ~、ロイ~、ご飯だから出てきて~」
ユーゴやロイならここにいるかと思ったんだけど……・。
「フロリア~、ユーゴ~、ロイ~……」
だめだ。町中探し回ったけど、影も形も見あたらない。
一体どこにいっちゃったのぉ~。
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