第一節 ~蒼に降る雪~

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「何時だ?…… んー、まだ出掛けるまでには結構時間あるぜ?」 壁に架かる時計は七時を指している。 『そうだけど……何か寂しかったんだもん……』 少し甘えた声。 「……わかったよ、少し早めに出掛けようか?」 『ぃぃの? じゃあ今から行くね!』 「今から!? まだ寝起きだぞ……」 『うん、今だよ 実はね、もう近くまで来てるんだぁ』 「それにしても早すぎじゃ……」 レオが慌てているのをマドカは楽しんでいる様だった。 『うふっ、じゃあ後でね』 マドカはそう言って電話を切った。 と、そこへ── 〈ピーンポーン〉 部屋のインターホンが鳴る。
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