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「おいおい……近くったって速すぎだろ」
レオは独り言を呟きながらゆっくり立ち上がり、鏡の前で軽く髪を整えてから玄関ドアを開けた。
「グッモーニーン!」
そこに居たのはマドカではなく……見知った男。
「……」
その男と目が合ったレオは、不機嫌な顔で勢いよくドアを閉めた。
「あっ…お、おいっ! 悪かった! だから待てって!」
「わりーけどお前に付き合ってるほど暇じゃないし、予定があんだよ
それとも予約は取ったのか?」
ドア越しに会話する二人。
「なぁ……朝早く悪かったよ……
すぐ済むし……だから開けて!」
謝る言葉に反省の意が全く感じられない男。
──和一(ワイチ)、21歳。
レオの隣の部屋に住んでいて、オカルトが恋人の変わり者である。
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