第一節 ~蒼に降る雪~

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「二分だけだぞ」 そう言って再びドアを開けるレオ。 「えぇ~、せめて五分は頂戴よ」 ワイチはドアを閉められないように足を滑り込ませ、交渉を試みる。 「ちっ、姑息な真似しやがって…… 三分だ、それ以上はない」 レオは渋々ワイチの話に付き合う事にした。 「やりぃ! ……ってかまぁ聞いてくれよ!」 するとワイチはおもむろに一枚の新聞記事を掲げた。 「……それが何だ?」 レオは見るからに怪しげなオカルト記事を、拒絶するかのように冷たくあしらった。 「何って!? よく見てよ! これは世紀の大発見になるかも知れないんだよ!?」 力説するワイチは記事をレオの目の前にグッと近付ける。 レオは仕方なくチラッと記事に目を通した。 そこには…… “神か悪魔か!? 海底に揺らぐ青い光と黒い影!!” 等と非現実的な言葉が並ぶ。
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