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「用事はそれだけか?」
「うん? まぁそれだけって言われたらそうなんだけど……」
「……じゃあな」
レオはしつこいセールスマンを追い出すようにあしらった。
「あっ……
チェッ、せっかく連れてってあげようと思ったのに……」
締め出されたドアの向こうで愚痴るワイチ。
「そんな怪しいのは願い下げだ」
毎度こんなことに付き合わされていたレオは、正直引っ越しまで考えた程だ。
だいたいワイチとの出会いは最初から最悪だった。
たまたま酒に酔ったレオが、間違ってワイチの住む隣の部屋に入ってしまった事。
そしてたまたま付けていたアクセサリーが悪魔払いの道具とよく似たデザインだった事。
それを見たワイチが、世界を救うためにエクソシストが現れたと崇めだした事。
今では誤解は解けたが、その一件からやけになついてしまった。
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