第1章

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グッグッ…… 私何やってんだろう… 煮込んでいるカレーをぼーっと 見て考える… 「……美味しそうな…匂いだな…」 さ、佐伯さん…! 「…は、はひっ!…カレーを作ってますのでっ!」 か、噛んだっ……! 頬が熱い…… スタスタ… 佐伯さんは私の方に近付いてくる… 「……カレーか…最近、食べてなかったな…」 そうなんだ、だから佐伯さん… 少し嬉しそうなんだ… 「……あの、好き嫌いありますか?」 わ、私何聞いてるの…?! 佐伯さんは少し驚いた顔して、 クッ、と笑い…言った。 「…俺か?ね、ねえよ…」 怪しい…何か隠してるな… 隠されると知りたくなるのが、 人間の本能である… 「……もしや、ピーマンとかだったりして~」 えっ……図星!? プイッと顔を逸らした、 佐伯さんを見て、笑いを堪える私… 「…か、可愛い所もあるんですねっ…」 「……うるさい、早く作れよっ…」 くすくすっ…笑いを堪えなきゃ…
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