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「…はいっ…」
ガチャ…と扉を開けて…
「……おはようございます…三浦さん…」
やっぱり口調は変わらない…
「……佐伯さん…髪切ったんですか?」
佐伯さんの後ろの髪が短くなってる…
「…あ、ああ…近所の…娘さんに切ってもらったんだ…」
さわさわと撫でるように触る佐伯さん…
嫌な…予感がする…
チラリと見えた襟元に…
赤く充血した…印のような物が見える…
「……香織さん…俺の首筋に噛んできたんだよな…それがめっちゃいてーの…」
ドクン……ドクン。
やっぱり、当たってしまった…
「……その時さ…お前の話し楽しそうにしてたから…彼氏別れたばかりの香織さんは辛かったのかな…」
私の……話し?
楽しそうに………ドキンっ…
目が合って……呼吸が止まる…っ…
「……なーんてな…」
「…っ、」
こんなにドキドキしてしまうのは…
貴方のせい…っ。
「……か、香織さんって…何歳?」
「…あー俺の一個下だな?」
歳が近くて、何も無しに…
佐伯さんの首筋に噛むって…
確実に佐伯さんに
気持ちがあるよ…その人っ…
「……何?嫉妬?」
カアッ…と頬が熱くなるっ……
「……まさか、図星…とか?」
もっと熱くなるのは…何故?
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