プラドレッドは太陽の香り

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思いも寄らぬ考えにハッとして男の顔を見れば、ほんのわずかだけれど頬が緩んでいた。 (この人、お花が好きなんだ) そう思ったら、もうダメだった。 授業が終わるまでの1時間、花の心臓はドクドク鳴りっぱなしだった。 淀みなく話す内容はまるで入ってこないのに、男の少し低く、耳に引っかかるような声を聞くたびに、体に熱が灯る。
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