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「せーので一気にドアまで走って体当たりをするんだ。ケガをしないように、肩からぶつかるんだぞ?」
「わかった!」
「せーの!!」
4人で一気にドアへと体当たりをする。
ドアはギッと音を立てたが、びくともしない。
「もう一回だ! せーの!!」
ドンッと大きな音がしてぶつかった左肩がビリビリと痛む。
女子たちも顔をゆがめ、痛みに耐えている。
「ダメか……」
俺は呟く。
「くそ! 開けろ!!」
嵐が怒鳴りドアが壁を殴る。
嵐の力をもってもドアや壁には傷ひとつつくことはなかった。
「閉じ込められた……?」
悠が震える声で言う。
みんな、それには返事をしなかった。
周囲は静かになり、7人の息遣いだけが聞こえてくる。
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