台所

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今更声をかけるなんて何をしているのかと思ったけれど、百合はその行動に納得したらしい。 「見た感じこの台所って生活感があるわ。女性の部屋って感じ。だとしたら、ここに住んでいる人がいるのかも」 「なるほど。そういう事か」 俺は百合の言葉に納得した。 「誰かいませんか!? 船でここまでたどり着いたんです!」 俺は嵐と同じように声を上げ、家主を探した。 「勝手にお邪魔してごめんなさい! 玄関が開かなくなってしまったんです!」 「なにしているの?」 後から入ってきた春姫が首を傾げる。 「ここ、台所っぽいんだ。誰かの家なら家主がいるかもしれないだろ?」 俺が説明すると、春姫が「あぁ、そういうことだったのね」と、頷いた。 しかし……。
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