台所

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それにこの部屋。 彗の一人暮らしの部屋を覗き、全く同じものを購入しなければ作れない部屋だ。 あの人ひとりでそれらのことができるとは、到底思えなかった。 「なぁ、お前のストーカーならお前がここにいれば相手はそれで満足なんじゃねぇの? 俺たち解放されるべきだろ」 嵐が彗を睨み付けながら言う。 その鋭い視線にひるみ、一歩後ずさりをする彗。 「おい、そういう言い方やめろよ。今ここで一番怯えているのは彗なんだぞ!?」 ここで彗を責めたってどうにもならない。 外へ出るドアが相変わらず閉じられたままだ。 仲間内で喧嘩なんてする時じゃない。 嵐は俺に視線をうつし、そして鼻で笑った。 「正義のヒーロー気取りが」 バカにしたその口調に腹の奥から怒りが湧いてくる。 俺はそれを無理やり押し込めて、「なんとでも言え」と、言ったのだった。
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