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足を速めてその場を離れ、
またウィスキーをかっくらって
悪夢の中へと沈んだ。
そのまた翌日も、翌々日も、
終電まで飲んで家路につくと、
あの公園で幼女が遊んでいる。
……毎日毎日、
この子はなんで、こんなところで。
俺に対する当てつけか?
そんなことはないとわかっていても、
被害妄想が浮かんでくる。
思い切って一歩、公園の中に踏み込む。
また一歩。
そしてまた。
「ねえ。なにしてるの?」
幼女に声を掛けると、俺の方を一瞥しただけで、
また一心不乱に穴を掘り始めた。
「きぃちゃんが埋まる穴を掘ってるの」
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