女神の回復《アテナリカ》

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それでいて流星は正義感が強いとなればモテない訳がなかった。 男子達にも嫉妬されることなく、女子のほとんどは流星のことが好きらしい。 しかし俺は流星のことが嫌いだった。 保育園の頃からこいつとは同じ学校に在籍していた。 小学、中学、高校の2年生の今の今まで全部同じクラスだった。 嫌いな理由はいろいろある。ただあえて言うなら正義感だ。 こいつの正義は正義ではない。 高校1年の時にヤンキー達に絡まれているような''雰囲気''を出している女の子がいた。 そんな女の子を助けようと正義感の強い流星はもちろんヤンキー達をボコボコにした。 確かにそれは正義に見えるだろう。 しかし遠くで眺めていた俺は知っていた。 ヤンキーにわざと挑発している女の子がいたことを。 流星がそこを通りかかることを知っており、そしてヤンキーに絡まれている健気な私を演じていた。 ヤンキーはただ、女の子が流星に気に入られるための道具として使われていた。 それに気づかない流星は理由も聞かずに先に手を出してヤンキーをボコボコにしていた。 何が正義だ。他にも流星の偽正義話はたくさんある。 そのことを知っているからこそ嫌いなんだ。 「おはよーユウト。どうしたの?そんなに眉間に皺を寄せてさ」
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