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「ミズキさんもお疲れ様です」
それなりに近いとは言え、オール谷から薬草の採取に行ってくれていたんだ。
もしかしたら俺よりも疲れているかもしれない。
優しい笑みの奥底には見えない疲労が溜まっている気がした。
「ベッドに鎧を脱いで……横たわってください」
一瞬、ポカンとしたミズキさんは数秒したら真っ赤に顔を染めて首を振り始めた。
「えっ……えっとまだそういう行為をするのは早いんじゃないかな……」
何をそんなに恥ずかしがっているのか。鎧の下が裸ではないだろうに。
俺はただ女神の回復を発動しながら、マッサージで疲れた身体を癒そうとしただけなんだが。
「マッサージで疲れを癒そうと思ったけど迷惑でしたか……」
「えっ!?あーマッサージね。うん、お願いします」
鎧を脱いだミズキさんは魅力的なスタイルだった。
俺は寝て回復したMPを使用して手に魔力を集めて発動する。
女神の回復。
「凄く優しくて……気持ちいい……」
張り詰めていた顔が年相応の優しく緩んだ顔に変わっていく。
やっぱり可愛いよなミズキさん。
回復しか取り柄のない俺だけど、回復の力で喜んでくれる人がいる。
俺はミズキさんの全身の疲れを全て癒すつもりで魔法を発動した。
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