守護騎士《パラディン》

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「村を襲われても困りますし……討伐しますっ!」 大盾が目を疑うほどの速さで消えたかと思うと、また魔法陣が展開される。 今度はリングベアーの下の地面に魔法陣が描かれる。 「大地よ……私に力を!《グランドシールド》」 リングベアーの足下の大地が揺れて盛り上がる。 四方八方とリングベアーを包み込むように隆起していく地面。 リングベアーはどうにか逃げようと身体を大きく動かそうとするがどうにもならない。 グチャ。 何かが潰れる音が響いた。 隆起が止まり音が消えた時にはリングベアーの身体は土に覆い尽くされており、息も身動きも出来ない状態だ。 盾だけしかミズキさんは使っていないはずなのに。 大地が隆起したグランドシールドは形状は盾そのものだ。 これが弱い……? 考えられるとしたら、ミズキさんのパーティが強すぎるのか。 それともミズキさんを疎む理由があったのかは分からない。 てか、俺はぼーっと見ていただけかよ! やっぱり人を救う能力が俺にはあったとしても、戦う力は期待できないのかもしれない。 その事を考えると何だか……溜め息が出る。
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