守護騎士《パラディン》

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「どうしようかは具体的に考えてないけど……レベルを上げようと思います」 レベルを上げれば僅かながら確実に強くなれる。レベルを上げる過程でクエストを受けたりもできるから一石二鳥だ。 「なるほど……」 何かを言いたそうにするミズキさんだが……。どうした? トイレにでも行きたいのだろうか。 「私はこのクエストを受けて本当に良かったと思っています」 俺はミズキさんの言葉に頷いて同意の意思を表す。 自分の能力について知ることも出来たしラプリアという美味しい果実にも出会えた。 異世界に召喚されて初めてクエストにしては上出来だった。 村人達との宴も最高だったし。 それに何よりミズキさんに出会う事が出来た。 馬車で酔い吐いてしまうのを見たから、ミズキさんのクールな印象は既に崩壊している。 汚いとは思わなかった。たぶん美少女補正が存分に機能していた。 ミズキさんとも王国に着いたら別れなければならない。 もっと一緒に居たいよな。 「夢なんて大層な物ではありませんが……私は強くなりたい。大切な人や守るべき人を守れるように」
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