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スーパーに寄ってから、リリコの家に着き、料理をふたりでしている。
ここに居ると、解決が見えない現実が、少し遠く感じられた。
「単純作業って、こういう時、楽しいよね」
そう言った松波の顔を見ると、久々に緩んだ表情を浮かべている。
監理官という立場で、みっつの係を束ね、兵庫県警と合同捜査をしているのだ。
自分よりも、消耗しているだろうと杉田は思った。
「出口さんの件、大変だったね」
「いえ」と答え、杉田は、顔を曇らす。
『アウト(笑)』は、もうどこにも居ない。
出口は、連日続く取り調べに、白い顔をして黙秘を続けている。
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