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倉庫から、府警で目を覚ました『クマグロ水産』の社長。
取り調べが始まり、窓のトリックを、とても楽しそうに語った。
遺体を吊るした窓に、特殊な液を塗装し、氷を張る。
タイマーをセットした冷房をつけて、部屋を出る。
外からの温度を考慮した計算どおり、氷の目隠しは緩やかに溶け、隙間から外に流れ出る。
楽しそうに語る姿を思い出し、杉田は、背中に冷たさを感じた。
「梅林寺さん、よく気付いたよね」
松波の言葉に、ふたりで、会社を訪れた時の事を思い返す。
窓に残る液を拭きとり、つたって落ちただろう壁を確認していたのだ。
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