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「悲惨な遺体を、次々と見せて、刑事が捜査に必死になってる間に、犯人は目的を果たして、映画は終わるんだけど。刑事になって見返したら、ムカついた」
松波の、いつもと違う声と顔。
杉田は何も返せず、静かな部屋に響いた。
「小包を作る前に、捕まえます」
気配無く現れ、リリコが言った。
「見た事るんですね。あ、最悪。電話してくるね」
表情を緩めた松波が席を立ち、リリコが代わりに座った。
「どうして、松波さんの家でなく、うちなんですか」
「……こっちの方が、落ち着くって」
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