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「あのね、葉月ちゃん。
アナタにはまだまだ恋する権利があるの。
色んな男を見て来たアナタだったら本当に自分を思ってくれてる人と
そうでない人の区別がつくでしょう。
自分が一番幸せになれる男を選ばないとアタシが許さないわよ」
もう一度、葉月も冷静になって考えて欲しい。
君の苦しんで来た人生の先に待つのが、俺との未来で本当にいいのか。
「…どうして?」
「なぁに?」
「どうしてオネエのふりなんて続けてるの?」
「…ふりなんかじゃないわ。正真正銘のオネエよアタシは」
君の唯一の家族になるのが、本当に俺みたいな男でいいのか。
黒田君という同志を失った時のように、一時の感情だけで判断させてはいけない気がする。
もう……後悔なんてものを、彼女には二度と味わって欲しくないから。
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