Act.21 Side Ayumu

18/33
前へ
/33ページ
次へ
「どっちとも言えないわね。そんな事より早く着替えなさいな。 見ててあげるから」 表情ひとつ変えずに放ってやった言葉で、葉月は悔しそうに唇を噛む。 俺のことを好きなくせに、他の男に心を許しかけた罰。 俺の心を引っ掻きまわしてるくせに、無自覚すぎる罰。 そして……もう俺に何も隠し事なんてして欲しくないから。 ありのままの三島葉月を見せてみろ。 そんな思いで、バスローブを脱いだ彼女を見つめた。 ほんのり薄紅に染まった身体と、無駄のないライン。 その美しさは一瞬で俺を魅了する。 真っ直ぐに俺を見つめたまま、パンツを履く葉月に俺も視線を一切逸らさず見つめ返す。 ここからはお前と……真剣勝負ってとこだ。
/33ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2870人が本棚に入れています
本棚に追加