Act.21 Side Ayumu

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店を出た俺は、葉月の手を握りしめたままタクシーに乗り込んだ。 このまま家に連れ帰ったら、自制するのは相当厳しい気がするけれど、今夜はどうしても彼女と一緒に眠りたかった。 いや、彼女をひとりにしてはいけない気がした。 「連れて帰るから」 「はいっ?」 「アタシんち」 「え?」 「いや……俺の家」 「俺?」 「そう、俺」 「…………」 唖然とする葉月にクスッと笑って、もうひとつ彼女の開いたままの唇に短いキスを落としてやった。
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