2870人が本棚に入れています
本棚に追加
「だけど魔法が覚めるまでの限定かな」
「え?」
「明日にはオネエに戻らざるを得ないしな」
「……は?」
「泣かされたくなかったら、泥酔する前に寝ろ」
宣戦布告をした俺に葉月は言われた意味が理解出来ないのだろう。
口を開けたまま首を傾げて俺を見つめる。
それを横目に観察しつつ思い起こしてみれば、どうやら俺は子供の頃から変わっていないらしい。
好きな子をとことんまで苛めるタイプのガキだった気がする。
「部長……」
「なんだ」
「もしかしてお酒飲んでたんですか?」
今度は真顔で聞いて来た葉月に、結局吹き出して笑ってしまった。
最初のコメントを投稿しよう!