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何度そのドアを蹴り飛ばしただろうか。
何事かと集まって来るホストの視線の中、ようやくドアが大きな音と共に開いた。
そしてそこにあった状況に思わず目を見開く。
バスローブしか身に着けていない状態の葉月と翔平がベッドの上で正座しながら向き合っていたからだ。
ただでさえこの扉を蹴り破るのにボルテージを上げていた俺が沸点に達するのは一瞬だった。
「この……●●カス野郎がぁぁっ!!!」
学生の頃に嗜んだ護身術がこんな場所で役立つとは思いもしなかったが。
無意識に翔平の腕を掴んで背負い投げを決めた俺を、葉月はあんぐりと口を開けたまま見つめている。
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