第1章

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今日も俺は近所の武家屋敷に遊びに来ていた。 目の前で茶碗に“泥のご飯”をよそっているのは、琴と言って、このお屋敷の一人娘である。 琴の父親は片倉小十郎様と言って、米沢城主の右腕と言っても差し支えの無い、智力も武力も長けていて、背丈も高くにこやかな雰囲気なのに、ビシッと決める所は決める、俺から見たらカッチョエエ人だ。 そして、琴の母親もチャキチャキとした性格をしていて、そのくせずんだ餅もゆべしもスゲー美味い、俺の憧れの人、沙世様だ。 で、カッチョエエ父親と憧れの人の娘が目の前の琴。
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