16人が本棚に入れています
本棚に追加
数十分後ーー。
柔らかく煮込んだローストビーフ
木の子と野菜のミルクリゾット
ふわとろスクランブルエッグ
モッツァレラチーズとトマトのオーブン焼き
ヒラメとアボカドのカルパッチョ
コーンポタージュスープ
計6品が、食卓に並んだ。
さすが俺、見た目も味も完璧だ。
そんなことを考えていると、
ガチャ、とドアが開く気配がして振り向く。
「……あっあの…」
思わず、その姿を見て…驚愕した。
「お風呂…あり、がとう…」
「……」
こいつ……
風呂入ったくせに、またあの汚ねぇ服着てやがる…!!!
「…やり直し」
グイッとそいつの襟首を掴むと、ポイッと再び風呂場に放り投げる。
えっ!と声をあげたそいつに、早口でまくしたてる。
「脱衣所に俺が用意した服があるから、そっちを着てこい。迷惑がかかると思ってるんだろうが、それを承知の上で俺はお前を拾ったんだ、気にするんじゃない。あと、お前が今着ている服はそこにある洗濯機に入れておけ」
ハァ…手のかかる〝猫〟だ。
最初のコメントを投稿しよう!