第1話

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「玉ねぎが嫌いなんて、かおるは子供だね~」 ヨシヨシとあやすように頭を撫でられ、子供を見るような目で見られる。 …おい、ふざけんな。誰が子供だって? しかも、俺の頭を撫でているその手は、もしかしなくても、玉ねぎを触った手か? 生臭い玉ねぎを触った手で、俺の頭を撫でている…だと? ヒクッと顔が引きつるのが分かった。 「大体、飲食店を扱ってる会社の社長さんが、玉ねぎ嫌いなんて、世の奥様方もガッカリだよ?」 「オ・イ、そこまで言うか?」 俺の頭を撫でている手を、さりげなく振り払う。 …クッソ、髪が玉ねぎ臭くなったらどうしてくれる。
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