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「おー、ちゃんと連れて来れたんだな」
教室に入るがいなや、里中先生が少しびっくり顔でそう言った。
手は教室に向かう途中で恥ずかしくなり離してもらった。
それに繋いだまま入って、後で女子に恨まれるのも嫌だしね。
私と花村くんはそれぞれ自分達の席に着く。
「んじゃ、全員いるから席替えでもするか」
里中先生の言葉に一気にクラス中が盛り上がる。
「この箱から1枚紙を取り出して、黒板に書いてある番号と同じ席に着けよ」
先生の説明の後、1番右端の前の生徒と1番左端の後ろの生徒がじゃんけんし、勝った1番右端の前の生徒から順番にクジを引き始る。
すぐに私の番に回ってきた。
1番前以外がいいなー。
そんなことを思いながらクジを引く。
「……24番か」
私は黒板で自分の番号の席を探す。
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