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警察と救急車が到着した。
警官は俺を見るなり
「テレビで存じ上げてます。
貴殿はアノ有名な車椅子の
数学博士……」
「有名だなんて……とんでもない」
そう、俺はアメリカは
おろか世界中に車椅子の
天才数学博士とテレビにも
何度も出演していた。
大学でも真面目に講義している。
高い所にも数式が書けるように
ランナーが使う特殊な義足を
講義中は装着して俺は
教壇を歩き回り、数式を
ボートに書いて解説を
した。
数式は嘘を付かない。
この世界は数学で作られている。
なのに……どうして君に……
誰が……
警察の現場検証が
始まっていた。
「大丈夫ですか、
ボーッとしてますが……」
「ああ、はい? 」
そりゃ、そうだろう。
俺は彼女を未だに愛している。
だから、だから……
許せなかった。
「お気持ちは察します」
本当かよ?!
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