Just Be Friends

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貴方のことが、大好きで。 大好きで、大好きで、大好きで。 …だから… ただの友達、みたいな なんでも話せない間柄にはなりたくないよ… *************** 「…真琴。まーこーと。」 「…ん…ん…?」 「朝だよ。ホラ、起きな。」 「…あと…5分…」 「遅刻しても知らないからな。」 声の主、悟(さとる)は起きない僕にため息をついてから、寝室を出て行った。 寝室から悟がいなくなってから、僕はむくりと起き上がる。 …ごめん。 実は、もう目は覚めてるんだ。 僕が着替え終わって食卓に向かうときには、悟はジャージ姿だった。 「あれ…今日早いんだ。試合?」 「違うよ。コーチが朝練しろって。」 悟は、駆け出しだけれど、プロのテニスプレーヤーだ。 高校の時から上手だったけれど、まさかここまで成長するなんて。 「そっか。頑張って。」 「お前もな、真琴。今日会議って言ってたじゃないか。間に合うのか?」 「いつも、悟のおかげで無遅刻だよ。」 対する僕は、普通のサラリーマン。 「朝ごはん、ちゃんと食えよ。あ、あと、弁当も作っといたから。」 「え…?朝早くから…?」 「俺の分のついで。じゃ、行ってきます。」 僕のおでこに優しく口づけして、部屋を出て行った。 「…悟…」 雲泥の差だ。 僕と悟は、住む世界が違う。 高校の時もそうだった。 悟はクラスの人気者で。イケメンで。 対する僕は、平凡な、なんのとりえもない男で。 なのに、いつの間にか仲良くなって。 大学まで同じで。 一緒に住むようになって。 友達、というポジションが いつの間にか、恋人に代わった。 遠かった存在が一気に近くなった。 そう感じた。 とても大切にしてくれて。 とても優しく抱いてくれて。 ずっとこのままいられると思っていた。 …のに。 僕は見つけてしまった。 戸棚に、アメリカの練習環境についてや、向こうのマンションについて書かれている資料を。 そりゃぁ、向こうの環境で練習するのはとてもいいことだと思うし、僕はむしろ賛成したい。 頑張ってと、背中を押してやりたい。 …でも。
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