第1章

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まあ茶番はここまでだ。 約数はぱねえが俺のパーフェクトさの前では霞むしな。 「ふははははははなはなは」 気持ちのいい時はやはり高笑いに限るぞ。 それに沖縄県の県庁所在地を笑い声に混ぜるなど、 英知溢れる笑い方だ。 それに俺の高笑いに感動したのか、クラスの全員の目がこちらに向いている。 「山田くんって・・・うん・・ね。」 うん・・かっこいいよね。 だろう??? わかっているし、わざわざ言わなくてよろしいよ。 おやおや、クラスメイト達の目がまるで皿の様に死んでいる。 はははははは。 俺の目が大きすぎてそう感じるのか。 「山田くん。」 なんだ、ホームルームティーチャーの竹田様ではないか。 俺の笑い方を讃美するのか? 「先生が約数のお話を一生懸命しているのに、笑うなんて失礼ですよ?」 ・・・今のは聞かなかったことにしよう だがこの優しい心に甘えて、次この様なことがあればそのときは・・ 「それにさっきやってって言った練習問題はやったの?」 「やりましたよ、竹田様。エクササイズはもう完璧です。」 「あら、そう。じゃあ答えは?」 ふふふ。竹田様は俺をまだ理解していない様だ。 この天より与えられし頭脳に解けぬ問いなどナッスィング!! 「ふふ。12の約数は1、2、3、4、6、そして12だ。」 「じゃあ(2)ね。3と4の最小公倍数は?」 「ずばり、12、です・・・」 ふははははははなはなは! 俺はぱねえ!
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